中学生部門 優秀賞

忘れない

鹿児島県肝付町立波野中学校 2年 宮ヶ原 明依

小学校での学習で、初めて拉致問題を知ったとき衝撃が走った。私は人一倍、不審者や誘拐などが怖いと思っている。ある日突然、拉致され外国に連れて行かれる恐怖。考えただけでもゾッとしたことを覚えている。小学生のときの私の感想は、ただただ拉致問題を怖いと思うだけだった。

中学生になった私は、先日、拉致問題啓発アニメ「めぐみ」を見た。小学生のときは、拉致への恐怖で終わってしまっていたが、今回は違った。自然と私が、めぐみさんの立場だったらと考える自分がいた。拉致されたときはとても怖かったはずだ。そして、どんなに寂しく、悲しかったことか。自由を奪われ、家族とも引き裂かれ、知らない外国に連れられる恐怖。私がめぐみさんなら耐えられないと思う。涙が止まらず、立ち上がることすらできないだろう。私は家族が大好きなので、家族に会えないなんて考えられない。なぜ、北朝鮮は「拉致」というひどい行為をするのかと怒りが込み上げた。

また、めぐみさんのことだけでなく、めぐみさんの家族のことも知った。拉致被害者の家族として、家族を取り戻すために一生懸命頑張っていた。マスコミや政治家に訴えたり、署名活動もずっと続けたりと必死だった。拉致されためぐみさんは勿論一番辛いだろうが、愛する子どもを奪われた家族も、ずっと辛く悲しかったに違いない。

拉致問題を知って、私にも何かできることはないかと考えてみた。まず、大切なことは、この拉致問題を正しく知ることだと感じた。「めぐみ」を見るだけでも、多くのことを知ることができた。めぐみさんは私たちと同じような暮らしをし、毎日を楽しんでいた中学生だった。「めぐみ」の中のめぐみさんの写真は笑顔ばかりだ。そんな普通の中学生が拉致被害に遭ってしまったということ。拉致問題の解決への歴史。拉致被害家族の活動や思いなど……。多くのことを知ることができた。

また、私の住む鹿児島県にも拉致被害者の方がいたことも知った。吹上浜海岸で拉致された市川修一さんと増元るみ子さんの二人だ。拉致問題はこんな身近でも起きていたことだったのだと驚いた。みんなが拉致問題のことを正しく知ることで、何かが少しずつ今とは違ってくると思う。

そして、「知る」だけでなく、拉致問題の署名活動の機会があったら、署名をしたいと考えている。まだ、そんな場面に出会ったことがないので、署名活動があったときは積極的に署名したい。私にできることは、拉致問題を正しく知り、被害者や被害者家族のことを忘れないことと、署名活動に協力することだ。そして、この事を忘れず覚えておき、大人になったときに周りに伝えていけるようにしたい。拉致問題を忘れない。